マイクロストラテジーの決断が注目を集めています。同社は従来の現金準備からビットコインへの移行を決定し、その結果、デジタル資産採用のリーダーとしてその地位を確立しました。この変革は、ビットコインが史上最高値に達したことと時期を同じくしており、マイクロストラテジーの企業財務ランキングにおける位置づけを大幅に向上させました。
ビットコイン重視のマイクロストラテジー、IBMやナイキを資産準備で凌駕
現在約260億ドルと評価されている同社のビットコイン保有量は、IBMやナイキ、ジョンソン・エンド・ジョンソンといった大企業が保有する現金および流動資産を上回っています。例えば、CompaniesMarketCapによると、ナイキの報告された現金と証券は2024年8月現在で109億ドル、一方でIBMは137億ドルでした。ジョンソン・エンド・ジョンソンの最新四半期データでは202.9億ドルとなっています。
このような財務状況から、このニッチなソフトウェアプロバイダーがビットコインを主要な金融資産として受け入れ、新たなアイデンティティを確立したことが示されています。しかし、この印象的なポジションにもかかわらず、マイクロストラテジーはアップルやアルファベットなど14社以上にはまだ及んでいません。
同社は2020年にインフレ対策と収益成長の低下に対抗するために最初にビットコイン購入を開始しました。これらの購入は当初営業キャッシュフローで賄われ、その後株式売却や転換社債発行によって拡大しました。
これまでにマイクロストラテジーは279,240 BTC（平均取得価格42,888ドル）を約119億ドル投じて取得し、公表されている中では最大規模のビットコイン保有者となり、暗号通貨全体供給量のおよそ1.3%を支配しています。
当初懐疑的だった投資家も今では間接的にビットコインへ投資できる手段として注目しています。このセンチメントシフトが2020年以来マイクロストラテジー株価を2500%以上押し上げました。同時期にビットコイン価格も700%増加しています。
現在、同社のビットコイン持分から得られる未実現利益は134億ドルであり112%増加しています。また、その持分利回り（保有するBTCと発行済み株式との関係指標）は年初来26.4%上昇しています。
しかしながら、マイクロストラテジーの執行会長であるマイケル・セイラー氏は、同社が掲げる「ビットコイン中心」のビジョンについて揺るぎない姿勢です。同社は今後数年間で420億ドル調達し、更なるビットコイン購入計画があります。そしてトリリオン（兆）ドル規模になることを目指して企業内地位強化へ邁進します。
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