フランスの生成AIスタートアップ、Mistral AIは、OpenAIに対抗するための一連のアップデートを発表しました。同社は新しいチャットボット機能を公開し、ChatGPTを超える性能を持つとしています。また、新しい大規模言語モデルPixtral Largeと更新されたMistral Largeも発表されました。
Mistralの「Le Chat」は、「猫」という意味ですが、その機能が強化され、仕事アシスタントとしての役割を果たすようになりました。これにより、ChatGPTやAnthropic PBCのClaudeと競合することになります。例えば、Le Chatはウェブ検索が可能となり、引用付きで回答を提供できます。また、「Canvas」ツールも導入されており、この機能ではユーザーがウェブページやデータビジュアライゼーションなどをテキストや音声コマンドで編集・変換できます。
さらに、大きなPDFドキュメントや画像、グラフ、方程式を取り込み、それらから洞察を分析し要約する能力も追加されています。画像生成能力も向上しており、Black Forest Labs Inc.のFlux Proモデルとの統合により実現されています。Le Chatは自動化されたワークフローもサポートし始めており、これはChatGPTにはまだない機能です。
新たに発表されたLLM(大規模言語モデル)の中で注目すべきものはPixtral Largeです。このマルチモーダルモデルはテキストと画像の両方を処理できる点で優れています。1240億パラメータという巨大なモデルであり、多くの競合他社モデルを凌駕しています。このパラメータ数は問題解決能力に直結するため重要です。
Pixtral Largeは文書やグラフ、自然画像を理解する能力があります。また、多言語光学文字認識(OCR)や推論能力にも優れているとされています。Le Chat上でレストランの請求書を分析し、公平に費用分担する様子がスクリーンショットとして示されています。
最後に、新たなMistral Large 24.11モデルも紹介されました。このバージョンでは長いコンテキスト理解が改善されており、文書分析などで役立ちます。
Mistral AIは急成長中のAIスタートアップとして注目されており、その価値は60億ドルとも言われています。同社はこれまでに多くのAIモデルをリリースしており、一部は商業利用、一部は研究目的で提供されています。その中でも著名なモデルとしてMistral 7BやMixtralシリーズがあります。
Source link
GIPHY App Key not set. Please check settings