フォルクスワーゲンの初の電気自動車にAIが搭載
フォルクスワーゲン（Volkswagen）は木曜日、刷新されたVW ID.4 EVモデルのラインアップを、新しいモデルイヤーでも基本的に変更せずに継続することを確認しました。ほとんどのラインアップには、2024年モデルから導入されたChatGPTベースの音声アシスタントが引き続き搭載されます。
2024年モデルと同様に、2025年型の大部分は、シングルモーター後輪駆動形式で282馬力を発揮するパンチの効いた永久磁石リアモーターユニットや、小型誘導モーターをフロントに搭載した335馬力のデュアルモーター全輪駆動形式を提供します。同時に、ID.4 EPA航続距離も向上し、大型82-kWh（使用可能77 kWh）バッテリーパックではAWDバージョンで最大263マイル、シングルモーターバージョンでは最大291マイルとなっています。
ベースとなるID.4スタンダードは62-kWh（使用可能58 kWh）のバッテリーパックのみが後輪駆動で提供されており、以前はラインアップ全体で使用されていた201馬力のリアモーターユニットが引き続き採用されています。しかし2025年モデルでは、新たに12.9インチのインフォテインメントシステムが搭載され、その改良されたインターフェースは、2024年VW ID.4を最初に試乗した際に見られたようなほぼすべての問題点を解消しています。Apple CarPlayとAndroid Autoとの互換性を維持しつつも、処理ハードウェアが改善され遅延がなくなり、ショートカットトレイや画面下部に固定された気候機能なども追加されています。また、触覚フィードバック付きスライダーもバックライト付きになり遅延なく操作できるようになっています。
さらに、この新しいアシスタント機能はCESで1月に発表されたChatGPT埋め込み機能も引き継いでいます。これについては、「VWシステムで回答できない場合は匿名でAIに転送され、おなじみのVolkswagenボイスが応答する」と説明されています。新しいアカウント作成、新しいアプリインストールやChatGPTの有効化などは不要です。
また、安全面にも配慮しており、ChatGPTや統合パートナーCerenceは車両データへのアクセス権を持たず、質問と回答は「最高レベルのデータ保護」を確保するため即座に削除されます。この新しい音声アシスタントは一般知識問題にも対応できるとしていますが、一部レビューではGoogle検索やSiriと比べても特別優れているわけではないとの指摘があります。
2025年には、この新しい音声アシスタント機能がID.4だけでなく多くの他モデルにも採用される予定です。具体的なモデル名は明示されていませんが、大半の2025年型車両にはこの機能が搭載されるとのことです。
また、この技術開発についてVWは、大規模言語モデルベースシステムによる次世代車内アシスタントとして再度AIを組み込む計画を進めています。
なお、2025年型ID.4の発売日は未定ですが、全7トリム構成で提供予定です。価格についても2023年比で値上げされた2024年型ID.4と同様、小型バッテリー版が41,160ドル、大型バッテリー版が46,300ドルから始まります。すべてのバージョンが7,500ドル分のEV税額控除対象となっており、生産拠点やバッテリー供給元から見ても2025年型も引き続き適用対象となる見込みです。
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