昨今、生成AIの利用がますます身近になっていますが、実際にどれほどの人々がこの技術を活用しているのでしょうか。また、職場での生成AIの導入に対する意識はどのようなものなのでしょうか。今回は、生成AIの認知度と利用状況についての最新調査結果をご紹介します。
### 生成AIの認知度と利用状況：増加傾向に歯止め
インターネットリサーチ事業を展開する「GMOリサーチ&AI」は、2024年5月20日に15歳以上の男女1105名を対象にAIトレンドに関するインターネット調査を実施しました。この調査は2023年11月と2024年2月にも行われており、今回が3回目となります。
調査によると、「非常によく知っている」「ある程度知っている」「少し知っている」を含む「知っている人」の割合は72.1%で、前回調査から1.0ポイント増加しています。第1回と第2回調査間では7.5ポイント増加していたものの、今回はその伸びが鈍化しました。一方で、「日常的に使っている」「ときどき使っている」「ほぼ使わない」を含む「使ったことがある人」の割合は33.8%でした。こちらも前回から0.3ポイントしか増えていません。
### 頻繁に使用される生成AIツール
定期的に使用されている生成AIツールとして最も多かった回答は「ChatGPT(OpenAI)」で、その割合は61.8%でした。次いで「Microsoft Copilot[旧Bingチャット]（Microsoft）」が19.4%、そして「Gemini(旧Bard)（Google）」が17.0％という結果でした。興味深いことに、多くの生成AIツールの利用率が減少する中、「ChatGPT(OpenAI)」だけは13.4ポイントも増加しています。この背景には、新モデル「GPT-4o」の登場があります。精度や速度の向上、利用料金の値下げ、音声会話での高速回答など、大幅なアップデートが要因と考えられます。
### 職場での生成AI活用への意識
勤務先で生成AIを活用することについて尋ねたところ、「積極的に活用を進めるべき」および「一定の活用は必要だが慎重に進めるべき」と答えた肯定派は38.1%でした。一方、「消極的・否定的」と答えた人は15.9%でした。このため、およそ2倍以上もの人々が職場での生成AI活用について肯定的な見解を持っています。しかしながら、「わからない」と答えた人も46.0%存在し、まだまだ理解不足な部分もあると言えるでしょう。
また、取引先で生成AIを業務活用している場合について質問したところ、「とても好ましい」と「どちらかといえば好ましい」と感じている人々は32.5%、逆に否定的な意見として「どちらかといえば好ましくない」と「全く好ましくない」が15.7%でした。これらから見ても、前回よりも若干ではあるものの理解及び受け入れ度合いは広まりつつあると言えるでしょう。
今回紹介した調査結果を見る限りでは、認知率こそ高まりつつありますが、その一方で実際の日常生活やビジネスシーンへの導入にはまだ課題があります。しかし、この広まりが進むことで今後さらに多様な分野で生成AIが役立つ可能性があります。
出典元:【GMOリサーチ&AI株式会社】
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