AIチャットボットを自分のPCで動かす方法: 詳細ガイド
AIチャットボットを自分のPCで動かすことは、それほど難しくありません。しかし、すぐにより多くの計算能力が必要になることに気づくでしょう。
### はじめに
ChatGPTなどの大手AIサービスがAI競争を加速させる中、小規模ながらも高機能な代替手段として「ローカル言語モデル（Local LLM）」が登場しています。これらは、ChatGPTやMicrosoft Copilot、Google Geminiといった大規模なクラウドベースのAIとは異なり、ローカル環境で実行されるモデルです。
小型モデルでも、古いバージョンのChatGPTと比較して十分に競争力があります。始めるための手順も比較的シンプルで、多くの機能をカスタマイズすることが可能です。
### 必要なツール
現在クラウド上には限られた数しかないチャットサービスとは異なり、ローカルLLMには非常に多くの選択肢があります。まず、これらのモデルを実行するためには適切なツールが必要です。このガイドでは、「LM Studio」というプログラムを使用します。これはWindows, MacOS, Linux用にダウンロードできます。
LM Studioは無料で使用でき、大部分の言語モデルをサポートしています。インストール後、「Search」タブでモデル検索、「AI-chat」タブでチャット、「My Models」でモデル管理が可能です。また、このアプリにはマルチモーダルモデルやチャットサーバー設定にも対応しています。
最初に試すべき人気モデルとしては、Meta社の「Llama 3 8B instruct」と「Qwen2 1.5B Instruct」があります。どちらもほとんどのPCで動作可能です。
### ハードウェア要件
ダウンロード可能な各モデルの品質と能力は、そのサイズおよびトレーニングデータ量によって大きく異なります。例えばMeta社の「Llama 3 70B」はOpenAI社のGPT-4と同等ですが、大量の計算リソース、メモリ、および帯域幅が必要となります。
プロセッサーはLLM実行時には最適化されておらず、その役割はグラフィックカード（GPU）が担います。「Llama 3 70B」は30～40GBメモリが必要ですが、「Llama 3 8B」は6GB程度で済みます。この違いによって、自分のシステム上で使用できるかどうかが決まります。消費者向けGPUは通常6～16GBメモリを搭載しています。
Apple製Mシリーズチップ搭載マシンではプロセッサーとメモリを共有しているため、32GBまたは64GBメモリ搭載Macならば大型・高負荷モデルでも動作可能です。レスポンス速度はGPU性能および帯域幅によって決まり、中級グラフィックカードとしてNvidia RTX 3060（12GB）がおすすめです。一方、高性能カードとしてNvidia RTX 3090やRTX 4080（24GB）は最良結果をもたらします。
### モデル選択
ハードウェア仕様に合わせた適切なモデル選択も重要です。選ぶ際には、計算精度（Quantization）やコンテキストウィンドウサイズなど考慮するべき点があります。一般的にQ4からQ8までがおすすめですが、高精度になるほど要求される計算力とRAMも増えます。また、小さなコンテキストウィンドウ（例：4Kや8K）では会話内容が早々に破綻しやすい一方、大きな128Kウィンドウではより多く記憶させることができます。ただし、それ相応にリソースも必要となります。
日本語対応について言えば、多くの場合不十分ですが、それは主にオープンソース系モデルが英語圏資料中心にトレーニングされているからです。
以上、自分専用AIチャットボット構築への第一歩として、本ガイドがお役立ちになれば幸いです。他にも質問やアイデアがあれば、お気軽にご連絡ください。
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