人工知能（AI）スタートアップのAnthropicは、OpenAIのChatGPTやその他のAIチャットボットに挑戦するために、新しいバージョンのClaudeチャットボットモデルを発表しました。
会社によると、新しいAIモデル「Claude 3.5 Sonnet」は、さまざまな評価で競合モデルを凌駕し、業界の水準を引き上げるとしています。
Anthropicは、「Claude 3.5 Sonnet」が独自にコードを書く、編集する、実行する能力を持ち、複雑なタスクとしてコード変換なども可能だと主張しています。また、この新しいAIモデルにはコンピュータビジョンが強化されており、不完全な画像やグラフィックスからテキストを転写することができます。さらに、新しい「Artifact」機能も追加されています。これは、コードスニペット、テキストドキュメント、ウェブサイトデザインなどのコンテンツを生成するように指示された際に開くサンドボックススタイルのプレビューウィンドウです。ユーザーはClaudeが生成した内容を見て、それに基づいて編集や構築ができるようになっています。
その後、ユーザーはClaudeに変更を促すことができ、その都度最新の出力でArtifactウィンドウが更新されます。この機能について会社は、「Artifacts」をチーム全体でのコラボレーションスペースとして活用する最初のステップと考えています。
プレスリリースで同社は次のように述べています。「近い将来、チームや最終的には組織全体が、自分たちの知識やドキュメント、および進行中の作業を一つの共有スペースに安全に集約できるようになり、Claudeがオンデマンドでチームメイトとして機能します。」
消費者向けには、「Claude 3.5 Sonnet」がClaude.aiおよびiOSアプリで無料利用可能となっています。またWebユーザーは「Artifacts」と呼ばれる設定へのオプトインも可能です。これにより、小説のアウトラインや簡単なコンピュータゲームなど、ユーザーが生成したい内容が表示されます。
この新しいチャットボットの発表は、同社がClaude 3ファミリーのAIモデルを公開してからわずか三ヶ月後となります。同社によれば、新しいAIモデルは前世代で最も高性能だった「Claude 3 Opus」を凌駕するとしています。
Anthropicは今年中にもさらに多くのAIモデル、「Claude 3.5 Opus」などをリリース予定です。「我々は、安全性価値観に従いつつ迅速なリリースサイクルを維持したい」と述べています。
また、安全性についても「Claude 3.5 Sonnet」はASL-2（AI安全レベル2）標準を維持しているとのことです。同社の責任あるスケーリングポリシーによれば、このレベルは危険な能力（例えば生物兵器作成指示）の初期兆候を示すものですが、有用とは見なされないものです。という理由で信頼性不足とされています。その情報自体も既存公開情報と重なる部分があります。それ以上には外部専門家とも協力し、安全メカニズム改善にも取り組んでいます。また、このAIモデルは英国人工知能安全研究所（UK AISI）でも評価されています。
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