NTTデータインク前社長でエグゼクティブアドバイザーの西畑さん：人的資本マネジメントと欧米企業の信頼獲得
NTTデータインクは、世界各地で情報技術（IT）サービスを提供する一方、その成長戦略として積極的に海外企業を買収している。その成功の裏には、元社長で現在エグゼクティブアドバイザーを務める西畑俊泰さんの卓越した人的資本マネジメントがある。
西畑さんは、NTTデータインクのトップとして、日本企業特有の「和」を大切にしつつも、国際的なビジネス環境に適応したリーダーシップを発揮してきた。彼の哲学は、「人こそが最大の資産」という信念に基づいている。社員一人ひとりが持つ知識やスキルを最大限に引き出すことで、組織全体のパフォーマンス向上を目指す。
また、西畑さんは買収先企業との信頼関係構築にも力を注いできた。彼が特に重視するのは、「現地文化への理解」と「現地社員とのコミュニケーション」だ。買収後も現地法人の自主性を尊重し、その文化や慣習を理解する姿勢が相手方から高く評価されている。
例えば、2013年にはスペインのITサービスプロバイダーEverisを買収。この取引では、初めて訪れたスペインではなく、東京で交渉が行われたという異例な経緯があった。それでも、西畑さんは頻繁にスペインへ足を運び、お互いの文化や価値観について深く話し合うことで信頼関係を築いた。この結果、Everisは現在でも高い独立性と成長性を保ちながらNTTデータグループとして活躍している。
西畑さんによる人的資本マネジメントと国際的な信頼関係構築のおかげで、NTTデータインクは欧米市場で確固たる地位を確立している。今後も彼の知見と経験が、新たなビジネスチャンスと成長機会につながっていくことだろう。
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