米OpenAI、低コストと高性能を両立した「GPT-4o mini」を発表
米OpenAIは7月18日（現地時間）、新たなマルチモーダルAIモデル「GPT-4o mini」を発表しました。このモデルは、高い推論能力と低コストを実現したGPT-4oの小型版です。API顧客向けには同日より提供が開始され、エンタープライズ顧客には来週から提供予定です。
卓越した性能
GPT-4o miniは、自然言語処理の理解力を評価するMMLUスコアで82％を記録し、他の小型モデルやGPT-3.5 Turboを上回る性能を示しています。また、数学に特化したMGSMベンチマークでは87.0%、多言語対応能力を評価するMMMLUでも59.4%という高いスコアを誇ります。
広範なサポートとコンテキストウィンドウ
このモデルは128Kトークンのコンテキストウィンドウを持ち、リクエストごとに最大16Kの出力トークンに対応しています。さらに、2023年10月までのデータを学習済みであり、最新の情報にも強い対応力があります。
マルチモーダル機能
現在、テキストと視覚情報に対応しているGPT-4o miniですが、将来的には画像や動画、音声など幅広い入出力形式にも対応する予定です。
安全性への取り組み
安全性についても十分に配慮されており、不適切なコンテンツやスパムなどは事前トレーニングでフィルターアウトされています。さらに、人間によるフィードバック（RLHF）によってモデル行動がポリシーに適合するよう強化されています。外部専門家70人以上がテストし、安全対策も万全です。
今後公開予定のシステムカードやPreparednessスコアカードでは、更なる詳細が共有される予定です。
経済的なAPI料金体系
API料金は0.15ドル/1M入力トークン、0.60ドル/1M出力トークンとなっており、これまでのGPT-3.5 Turboよりも効率的かつ安価に利用できます。これにより、多様なAIアプリケーションの構築・拡張が可能になります。
OpenAIによる新たな一歩、「GPT-4o mini」は、その優れた性能と経済性で注目されています。
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